ご飯シリーズその3〜鞍馬ご飯


初夏は木の芽 山椒の季節です。


もうすぐ山椒の実が市場に現れます。この山椒の実と季節のちりめんじゃこを焚き込んだちりめん山椒をご飯に乗せたものを「鞍馬ご飯」と呼びます。ちりめん山椒はご飯にピッタリですよね。



「ちりめん山椒なんて素人ができるの?」とお思いかもしれませんが、決して難しいものではありません。



山椒の実は一年に一回、ほんの短い期間しか市場に現れませんのでそろそろ八百屋さんに「市場に出たら取っておいてね」と頼んでおきましょう。毎日八百屋さんに出かけなければ出回ったことを知らずに過ごしてしまいます。


山椒の実は沸騰した湯の中に入れてほんの三分ほど、香りがかなり強いですので、流水にさらして半日ほど置きます。この茹でた実山椒は冷凍できますので、水につけたまま小分けにして冷凍しておけます。私達はこの時期に一年分を仕込みます。


ちりめんじゃこもこの時期の品物です。できれば小ぶりの小さなちりめんじゃこが手に入れば最良です。しらすの釜揚げは干してありませんので焚くことが出来ません。ここで使うのは一度干した「上乾」(じょうかん)といわれるちりめんじゃこです。


じゃこは沸騰したたっぷりの湯に湯通しして塩気を抜き、柔らかくさせます。ざるにあげて扇風機でさましながら水分を飛ばしてください。


1kgのちりめんじゃこに対して、酒600cc 薄口醤油240cc 味醂240ccを鍋に入れて、沸騰させ、ちりめんじゃこ 山椒の実を入れて焦げ付かないようにしゃもじで返しながら地がなくなるまで煮詰めていきます。汁がなくなって鍋底が見えるようになったら出来上がりです。


焚き上げたちりめん山椒は冷凍することも可能です。一年に一回作って常備菜として常に食卓に並べておくとご飯が進みますよ。