「シャッター・アイランド」
このサイトでは料理も本も音楽も映画も批判的なことは言葉を濁すか、言いたくてもいい面を80書いておいてネガティブな批判は20に留めておくようにしようと思っています。料理店の批判などは店名が絶対にわからないようにするためにあれこれと小さなウソもついているほどなのです。
映画は自分で見るべき映画を選ぶわけですから、つまらない映画を選んでしまった時点で私の負けなわけで、飲食店同様事前の調査は綿密にします。
「シャッター・アイランド」は行かないつもりでいました。連れ合いが「行ってみたい」といってもやんわりと「第九地区にまずいってみよっ」とできれば知らないうちに上映終了を狙っていたのです。
が、
たまたま時間ができて、この映画しか都合があわなくて観てしまったのです。
評判はいまひとつといってもスコセッシです。デカプリオです。
でも「アヴィエーター」は一代記独特の散漫な印象だったし、「ギャング・オブ・ニューヨーク」はダニエル・デイ・ルイスだけの映画だったし、「デパーテッド」はオスカー作品賞には思えないできだったし・・・
ミステリー気分は最初から満々に高められ、映像は美しい・・・・のに、
「あれは夢だった」「夢の中のさらに夢だった」「精神を病んでいた」「病んでいたための妄想であった」ではストーリーはなんでもあり。昔だったら幻想と現実の狭間をただよう映画も評価されたでしょうが、ミステリーでこれはあってはいけません。もうダメダメです。
生まれて初めて途中で座席を立とうと思いました。スコセッシさん、尊敬するあなたでもこんなことがあるのですね。
つらい。