和え物


日本料理には和え物がよく登場します。


今だったらこんな献立


分厚い椎茸が出回る秋が深まったころ



焼椎茸にして小指の先くらいに切りそろえ、烏賊と「白酢和え」にします。白酢は豆腐を半日押して水分を切って裏ごしし、胡麻ペースト、酢、薄口醤油、味醂、塩、砂糖で味付けして和えるもの。30年前の修業時代、親方が「白酢のあたり(味付け)が一番難しい」ボソッと言ったことがトラウマのように残っていて、目分量では絶対に同じ味には仕上がらない微妙なさじ加減が必要です。


もうひとつは「むかごの海胆和え」


大きくなってきたむかごを蒸して、ひとつひとつ皮を剥きます。生海胆を塩蒸して裏ごしし、卵の黄身も同様に裏ごししてあわせて海胆キントンを作って和えます。この時期自家製の唐墨と前菜に盛ると日本酒にはピッタリ。