仕分け人


TVで見る行政刷新会議の「事業仕分け」ってTVドラマ「水戸黄門」みたいです。


「こっちは悪、こっちは善」


「私たちは国民のために悪を切り捨てている」


無駄遣いかどうかを査定することを公にすることには大変意義があることであるのは認めるのですが、庶民が水戸黄門を観るように分かりやすくTVメディアに載せることで、国民の喝さいを浴びられという考え方があるとしたら大きな疑問を感じます。そこでは議論というよりも決めつけを大上段に振りかざしているように見えるのです。


さらにはこれもTV用のパフォーマンスなのか、「いくら時間が短いとは言ってもものには言いようがあるんじゃぁない?」と思うような発言をする人までいます。


表にはでませんが、議員さんたちの行動基準の底のほうには「あいつだけはゆるさん」という怨念みたいなものが正しい政治以前に間違いなくあります。メディア上で上から断罪された人たちの心には必ず「あいつだけはゆるさん」が残るのです。日本型議論と意思決定を上手にこなしていく中ではTVでメディアが流す行政刷新会議の「事業仕分け」は後に悔いを残すような気がしてなりません。


民主主義といういうのはそんな簡単な二元論に収まるものではなく、本当はもっと面倒くさいものであるはずです。単純化された善悪ってリアルな世界では99%胡散臭い。