蓮餅

clementia2009-11-11



今月のお椀は蓮餅(れんもち 蓮根餅ともいいます)に平湯葉 車海老 根三つ葉を具材にした銀杏のすり流しです。


蓮餅は文字通り蓮根をお餅のように仕立てたもの。冬に向かって美味しくなる蓮根をすりおろし、浮粉 卵の素(マヨネーズの酢ぬき)を混ぜ合わせて形を整えて蒸し上げ、素揚げにしてから焚きます。すると香りは蓮根、触感は餅のようになるのです。お椀や煮物、和食の定番。


同じように銀杏も殻を割って身を出して茹で、薄皮を剥いてすりつぶし、裏ごしをしてから出汁でのばしていきます。すり流しというお椀の手法ではすった具材が沈澱しないように本葛でとろみをつけるのですが、銀杏にはそれ自体にとろみがつく性質があって葛はほんのちょっとだけ。このお椀を献立に載せると冬は間近という思いになります。