瓶内熟成ビール

clementia2009-07-01



「ビールは鮮度が命です」


とCMでも語られています。もちろん、私ン処のガージェリービールは樽詰の翌日に届き、温度管理のもと一週間以内に使い切ります。


一方熟成ビールというのがあるのをご存知ですか?


ヨーロッパにはいくつかの熟成ビールがあって、私もイギリスやベルギーのものを何本か飲んだことがありますが、ガージェリーが新たに瓶内熟成ビールを出しました。


ガージェリーの佐々木社長によると「出来上がったのは 小麦モルトヴァイツェン用の酵母を使用したいわゆるヴァイツェンビールを瓶内で一年以上熟成させた長期熟製品で、フェノール香と言われる独特の香りが特徴です」


「主発酵終了後、酵母の沈殿が進まないうちに壜詰し、かなり酵母濃度が高い状態で冷蔵庫で保管する、濾過ビールの壜詰品とは根本的に異なります。使用ホップはドイツ・ハラタウ産のノーザンブルワーを100%使用。この品種は”ビターホップ”と呼ばれる苦味が強いタイプですが、逆に一定の苦味をつけるための使用量は少なくてすむため、ビールがすっきりしたタイプに仕上がっています」


酵母濃度が高い状態で壜詰していますので、1年以上保管している間に酵母は完全に沈殿しています。注ぐ時は、まずゆっくりと上澄みだけを出すような感じで注ぎと濾過ビールのような透明な液体がでてきます。2回目以降はお好みに合わせて酵母が混ざった状態の液も楽しめるという二度美味しいビール」


どうです。社長ご本人からの懇切丁寧なお話までついてくると興味津々でしょ。



実はすでに半年前にラベルもまだない壜詰試醸品を頂戴していて、私も数本、お得意様にも召し上がっていただいて瓶熟ビールを十分に堪能しています。



店ではワインの熟成はもちろんのことですが、日本酒も冷温、常温、大吟、純米、生などなど様々な熟成酒を用意しています。ついにビールにも熟成の試みが及んだのが、心の中でちょっとしたプチ自慢です。