田芹(たぜり)


「田芹は根っこまで食べるもんです」そうやって聞いていなければ、職人のサガ、野菜の根っこは切り取ってから使ってしまいます。


さっと湯がいて漬け地に浸し、葉はざっくり根っこは細かめに切ってとろとろの汲み上げ湯葉で和えます。芹の香りが口全体から鼻に抜け春の息吹を感じる瞬間です。香りがしっかりしているのに嫌味ではない。「日本の春は幸せだぁ」シミジミ思えるのです。