料理屋の新年会


忘年会新年会で忙しい時期には料理屋の主人は自分たちの忘新年会はできません。そろそろひと段落という頃になって初めて「さて私たちも」と集まるのです。


今日は地元料理組合の新年会でした。


市場が休みで仕込が少ない日、しかもお昼の慌しさをやり過ごした時間に集まります。


集まったのは料理屋の旦那衆と、仕入れ業者の方々、コンパニオンなどの人材派遣会社の方々など80人くらい。普段あまり横のつながりのない同業者のご主人とのお話や、業者とのご挨拶、各席を回ってお話を続けていると食事をする時間はあまりなくなります。


会場の料理長にしてみれば地元料理店のお歴々が集まっているわけですから、献立にも気を使っていらっしゃるのでしょうが、じっくり味わうというわけにはいかない辛さ。さらに新年会でワイワイやっている間にも、自分の店の調理場では夕方に注文があるのお弁当の仕込が続き、確認の電話もかかってきます。会が終われば速攻で戻って仕事に加わらなくてはなりませんから酔っ払っているわけにもいきません。


とはいえ、普段調理場に閉じこもって日がな一日仕事だけしている私にはいい気分転換になりました。




そういえば昔、修行先から戻ってきて地元の料理屋さんとのお付き合いが始まったばかりの頃、「○曜日に会合ね。××へ11時集合」と連絡をもらったことがありました。


新参者としては「早い時間だなぁ」とは思いつつも11時きっかりに××に伺うとそこには誰もいません。


店の女将さんがスッピンで現れ「ええ?どうしたのぉ?会は夜の11時よ」と。


料理屋時間ってそんな感じなんですね。