シルク 


たのしみにしていた映画 「シルク」を観て来ました。


1800年代半ば、フランスで軍人をしていた若い主人公が、結婚し軍隊を辞めて、村を支える仕事である養蚕業ためにはるばる日本まで蚕の卵を求めにやってきます。時は幕末、日本は政情不安定の上に外国人が容易に国内に入り込めるときではありません。苦難の末にたどり着いた山深い村には美しい女性が。村長(むらおさ)の女性である彼女に惹かれ、彼は危険を冒して二度三度と日本に通います。


ラストサムライ」以降、世界の映画が日本の見つめる目はとても確かで日本人として誇らしくもあります。この映画で描かれる日本の情景も非の打ちどころがありません。


が、
しかし、肝心の謎の女性や村のあり方にに思い入れることが出来ません。幕末にこういうのあり?


なまじ他がよく描かれているゆえの贅沢な気持ちなのですが、そこんところがこの映画の大事なところだけに残念です。日本人じゃなかったら楽しめたかもしれない。


但し、坂本龍一の音楽は秀逸です。素晴らしい。武満に並ぶ才能がここにいます。