子うるか

clementia2007-10-09



鮎は天然だけを使いたいと思っています。7月から手に入る天然鮎は、ありがたいことに気田川、寒狭川、浦川といった地元のいい川のものだけです。揚げ物にする遠州灘の子鮎から始まって、川に入った小ぶりの若鮎、塩焼きにするコケの香りのする成魚、9月の落ち鮎と3〜4ヶ月に渡って手に入るときはできるだけ料理に使いたいと思う川魚です。


今はまさに落ち鮎の季節。今日頂いた鮎には白子真子がたっぷり入っていました。本体の方は背開きにして乾し、塩漬けにしたうるかを塗りながら焼きます。一夜干鮎に塗るのは9月中ごろまで塩漬けにしたうるかで「にがうるか」と呼ぶ内臓のみを塩漬けにして寝かしたもの。今日の真子白子は子だけを塩漬けにして「子うるか」となって、それだけほんの一つまみを楽しみます。天然鮎だけの子うるかは一般的には珍味中の珍味、日本酒などにはたまらなく相性のいい品物です。