柳家権太楼


好きでこまめにチェックしていると、podcastやラジオ、TVで落語をちゃんと取り上げてくれる番組があります。いつだったか、柳家権太楼さんのCD「らくだ」があまりに見事で、さん喬 権太楼の両柳家からは目が離せないなと思っていました。


それがつい先日権太楼さんの「井戸の茶碗」と「抜け雀」を続けて聞く機会があったのです。何がいいかって、その語りの佇まいとでもいうものがいいのです。落語ブームで若手には落語の語りの雰囲気を上手に醸し出しているのがたくさんいるのですが、権太楼さんのそれに比べると雰囲気は、優等生が上手く真似て作られてたどこかにオオモトがありそうなコピーに聞こえるのです。「おじょぉぉずぅぅぅ」と拍手はしてあげても、シミジミと浸れる落語ではありません。権太楼さんの落語は落語家のよれた感じがにじみ出てくるような語り口なのです。作り出されたものではなくて、その人本人の語りがそのまま落語になっている感じ。本当に目が離せません。



で、
一昨日はNHKの昼の番組で講談の神田山陽さんと立川 志の輔さんの新作。TV用の軽めのねたとはいえ山陽さんの破天荒なパワーと、志の輔さんの唯一無二のオリジナリティーは充分に感じられる時間で、この二人もまた目が離せません。