バーニャカウダ

clementia2007-05-12



こちらでいただいたバーニャカウダで「ああ、バーニャカウダの正しい姿はこういうものであったか」という経験をしたことがあります。


そういう経験をすると、和食が創作まがいでバーニャカウダなんぞ決してやるまい・・・と思うのですが、三年ほど前たまたま作ってみた乙訓産の新筍にバーニャカウダ風のソースをかけてみるとかなりいけることに気づいて献立に組み入れてみました。毎年ちょっとづつ姿を変えていき、昨年はアンチョビに湯葉でまろやかさを加えていました。そして今年、お客様に「これ塩辛が入ってるの?」というご質問をいただいて、「そうか、塩辛・・・・面白いかも」と、アンチョビの変わりにカツオの酒盗、生湯葉をベースにしてEX.ヴァージンオイルでのばしてみると案外いけるソースに。乙訓の筍は昆布出しに塩を加えて二時間ほど漬け込み、焼き筍にします。焼いた筍にソースをかけると、バーニャカウダとはまた趣の違う料理になりました。筍との相性もなかなかいいかも。


何年やっても独創的な発想で次々と創作料理などできるような才能はありませんが、ちょっとづつの変化で極稀にオリジナルな献立ができることもあります。本当に極稀に・・・なのですが。


筍は今年はもう終了。週明けにはホワイトアスパラの登場です。