出羽の里

clementia2006-09-06



日本酒蔵「十四代」は原料米をとことん突き詰めようとしている蔵です。


私が知るだけでも「播州山田錦」「播州愛山」「出羽燦々」「備前雄町」「美山錦」「龍の落とし子」 


それぞれのお米を単独で使い、個性豊かな表情の日本酒に造ろうという努力を重ねています。



今回いただいたのはさらに新しい酒米「山酒86号」通称「出羽の里」を使用した特別純米酒。山形農業試験場庄内支場で育成された、純山形産の酒造好適米で「出羽燦々を父に持ち、高精米しなくてもきれいな酒質となる酒米なのだそうです。山形県の試験場にはかなり有能な方がいらっしゃるのでしょう。山形酵母の成長のおかげで山形産日本酒のレベルは底上げされているように思いますし、酒米も「出羽燦々」に続いて、今回の「出羽の里」も県レベルでの試行錯誤が生んだものです。



このお酒はまだ少量を試験的に作ったものらしく、ラベルもそっけない裏ラベルのようなスペック比だけを表示したものです。その稀少性が高値を呼ぶのか、net販売価格をみるとただでさえ高い値段のつく十四代が、特別純米3000円台のお酒なのにときに36729円という12倍近い値段で取引されたりしています。私ン処なら交通費を使ってお料理も楽しんでいただいて、さらに十四代山田錦純米吟醸」「愛山純米吟醸」「播州山田大吟醸」「播州愛山特吟」「双虹」「龍月」まで満喫していただける金額です。(二代続けて有能な酒屋さんのおかげです)少なくとも「万」の値段を出して飲むお酒ではありません。真っ当に飲まれてこそ蔵元の意欲も評価されようというものだと思うのですが。