究極?

clementia2004-06-02



日本料理の献立の中でも「御椀」には季節が凝縮していなければならないといわれています。


先付け、前菜に続く、華やかなお椀の蓋を開けたときに、パッと目に飛び込む季節感はとても大事な瞬間です。


ある方がおしゃっていた究極の御椀は、蓴菜じゅんさい) 鱧 松茸の御椀だといいます。


梅雨前から初頭に出回る秋田や青森の蓴菜、梅雨時から夏にかけての地物の鱧、秋の松茸、その三つの最上級の素材が出会うほんの一瞬の時をねらった御椀であることが究極の由縁だというのだそうです。


確かに、鱧と蓴菜、鱧と松茸はお椀の代表選手ではあるのですが、蓴菜と松茸が鱧を仲立ちにして出会う一瞬というのはとても短い期間です。


短いから究極なのかどうか?三者が出会うことが最上の組み合わせかどうか?・・・はさておき、話題としての面白みはあるかもしれません。まっ、そう言われずに提供されればただの松茸の入った御椀としか思わないかもしれませんが。


このお椀の中でキーポイントは松茸です。


北朝鮮産などであれば7月くらいには手に入るようになるのですが、国産となると出盛りの時期でも大変高価なもので、時期はずれの突然変異のような松茸(早松”サマツ”:早い松茸という意味です)となるとべらぼうです。


・・・・というわけで、べらぼうな松茸 早松に、秋田産の最上級の蓴菜です。


地物の鱧は水槽で活かしこまれています。


御椀一杯の値段は・・・・・クラクラクラ。。。。