米ぬか


新筍のシーズンです。


最近箱詰めになった新筍に米ぬかが一緒に入っています。


八百屋さんに「ぬかまでいっしょに用意してあるなんて親切だねぇ」と言うと、「いえ、親方、”米ぬかが入っていない”って怒る料理人さんが結構いて入れてるんですよぉ」という返事です。


えーーー!!


ってぇことは、日常的に調理場に米ぬかを置いていない日本料理店があるってことなのですね。


一般家庭では糠漬けを自宅で作ることが特別なことになってしまっている昨今ですから、家庭に米ぬかがなくても不思議ではありませんが、日本料理を専門にする店でも米ぬかがないというのは驚きました。当然、漬物は漬けない。様々な乾物をもどすこともない、牛蒡や大根を下茹ですることもない店が増えてるってことなのでしょうか。


日本料理店が四の五の考えることもなく当たり前のようにこなす仕事だと思っていた、糠漬けや糠を使った下湯でのような仕事をおろそかにしているとしたら、古い頭の私など結構な危機感を感じてしまうのですが時代はそういう時代なのでしょうねぇ、きっと。