品物の違い

clementia2004-03-10



太刀魚です。魚屋で並べてみました。


手前は地物、手のひらサイズで鮮度はとてもいい太刀魚です。奥は茨城産築地経由、巨大です。皮の色は比べると少し荒れていますが、手前と同じく刺身にできる鮮度です。


大きさは手前の600gに対して奥は1800g、三倍です。


使うのはもちろん奥の大きな太刀魚でなければ私ン処らしくありません。肉の厚みは圧倒的で、塩を当てて脱水シートで水分を除きながら一日寝かせ、表面に焼き目をつけて昆布を引いた蒸しあげた焼き目昆布蒸しにします。ポン酢とカンズリの相性が抜群です。





蛤です。


真ん中は三重産、両端は韓国産です。使うのは当然真ん中の大きな国産。


生のまま剥いて、すり身、山芋などとあわせて昆布出汁でしっとり焚いて蛤の真蒸(しんじょ)にします。すり身の中に混ぜ込むからといって素材に妥協するわけにはいきません。味が違うのですから。


京都の早掘り新筍、相良町の若布と一緒に煮物椀になります。


素性がしっかりしていて身が肥えていること、私の素材選びの基本です。それしか頼るところがないから。