スローフード


まただよ。


今度はスローフードかよ。


というくらいに近頃メディアで合言葉のように連呼されるスローフードです。またこの合言葉をお題目に各所でブーム作りとお金儲けです。本来はそういう姿とはもっとも無縁のところのにあるある運動なのに。


もともとはイタリアの田舎町で、食生活も含めたライフスタイルがスピードに飲み込まれて行くことへのアンチテーゼとして生まれた運動らしくて、伝統食や地場のものを大切に、それを生産する人やシステムを大切に、子供にも伝統を伝えよう、ひいては自国の文化を育もうとするものだと聞きます。


なのに下手をすると、休日くらいはゆっくりとした食事を、手打ちのパスタと、無農薬のトマト、ルッコラのサラダでスローフードを実践。


それにはこの店でこの食材と、この調味料を買いましょう。おしゃれです。・・・イタリアンっぽいご飯を健康的にゆっくり食べて、ワインでも飲んでスローフード・・・・となったら全くのお笑いです。


おしゃれを気取るためのスローフードは本末転倒です。


その前に、コンビニ弁当、添加物おにぎり、カップラーメン、ファミレス、大手チェーンハンバーガーに行くことを少し待って


家でお出汁を引きなさい。


ぬか漬けをつけなさい。


ご飯を毎朝炊きなさい。


ソーメン出汁は自分で作んなさい。


生姜はチューブじゃなくておろしなさい。


ひじきや乾燥椎茸、お豆をちゃんと焚きなさい。


それを子供に教えなさい。


ってところがスローフードなんですね、きっと。


スローフードを儲けのタネにしようとするそぶりがちょっとでもあるものには、生理的に嫌悪感を感じます。