新筍


新筍の季節です。


私ン処では、岡部町産が出始めた一ヶ月ほど前から使い始めたのですが、見る見る間に大きくなる筍の今が一番美味しい時期です。


新筍と新若布だけで煮物として説得力を持つのはほんの2〜3週間だけだと思います。


二月中ごろに出始めた小さなものは、柔らかい歯ざわりと優しい味わいを楽しんでいただくように薄めに切って吸い物椀に使いました。


それがほぼ一週間ほど、今は比較的大ぶりに切って煮物です。


先日奥様料理教室で焚き方をお見せしたところ、「そんなにたくさん鰹節を入れるんですか」と驚かれました。


普段からこういうもんだと仕事をしていると、「たくさん」と思わなくなってしまっています。考えてみると一般家庭の水準から考えると、かなりたっぷりの鰹節を投入して焚いているのですね。しかし、筍をかんだときにじんわりにじむ鰹節の味わいがなければいけません。「これでもか」というほどの鰹節とともに焚いたときに初めて真価が発揮されるのです。


これからさらに暖かくなって、筍が大きくなると次は焼いたり、木の芽和えにしたり、天ぷらにしたりと四月の後半くらいまで楽しめます。


ランチに筍ご飯が登場するのはもうちょっと後。お楽しみに。