貴腐ワイン
写真右は珍しい極甘の赤ワイン、貴腐ワインです。
1993年、カリフォルニア ロスアンジェルスの北、サンタ・バーバラという地区で収穫の直前に降った雨のせいで、カリフォルニアでは珍しくカビが葡萄を覆ってしまったのだそうです。
カリフォルニアで広く栽培されるジンファンデルという赤ワインを造るための葡萄です。
生産者は葡萄を捨てるのが惜しくてその菌を生かして貴腐ワインを造ってみようとしたのです。
素晴らしい偶然が重なってアルコールの発酵の途中で酵母が勝手に活動を止め、アルコール度数が8.5%にしかならなかったのにワインを飲んでみると濃縮された思いもよらぬいいものが出来上がりました。
この年このワインは350本だけ生産され、世界中で大反響を呼びました。
その後、毎年同じモノを作ろうとしましたが、カリフォルニアの乾燥した気候ではカビの自然発生はなかなか難しく、6年後の1999年になってやっと再び貴腐化したジンファンデルを収穫することができたのだそうです。(1981年にもできたという話もあるようですが未確認)
そして、2000年。
2ヴィンテージ続けてできたのは驚きです。
生産数818ケースのみ。
以上は、漫画「瞬のワイン」を参考にしました。(この漫画、とてもいい情報源です)
へーーーー、そんな赤ワインの貴腐があるんだと思っていたら、一ケース奇跡的に手に入りました。
「小梅ちゃん」の味だ、といった方がいるそうですが、なるほど、小梅ちゃん。言いえて妙です。
もうひとつも同じサンタ・バーバラのソーヴィニヨンブランを使った貴腐ワイン。
フレンチオーク、アメリカンオーク、ハンガリアンオークで9ヶ月熟成させた極甘口ワイン。
1995年以来のリリースで585ケースのみ生産されたものです。こちらも一ケース入荷。
こんなのが、日本料理店にあっていいのか??・・・・という戸惑いはいつものこと。