○○風
創作料理と言うのがとても不得意です。
要は創造力というのが決定的に欠如しているってことなのですが。
KIHATIの熊谷さん、分とく山の野崎さん、旬香亭の斉藤さんなどのアイデア豊かな創作をみるととても太刀打ちできないと、かろうじてそのアイデアを盗み試みたりするだけです。
この三人のように創作が創作として成り立っている場合と、創作という名の薄っぺらな物まねで終わる場合があります。
よくある、和の食材をフレンチや中華のの技法で調理したり、イタリアンや中華の食材を和食で使ったり、思いつきや見た目で試みることは簡単ですが、実際にはオリジナルの料理より勝ることはそうはありません。
得々としてそんな料理をお客様にだす職人はそのオリジナルの本当の美味しさを知らないことが多いものです。
たとえば、○○のカルパッチョ風などといって出されるカルパッチョまがい、刺身まがいの皿はどっちつかずで、食材に対する自信のなさがさせる技なのではないかなどと思ってしまいます。
たとえば、和風スパゲッティの類は基本的なポモドールのパスタより美味しいと思ったことは一度もありません。
たとえば、和風ドレッシングという名のドレッシングをかけた(まさにかけただけの)サラダは、シンプルなレタスをフレンチドレッシングでしっかり合えたサラダより美味しいと思ったことはありません。
職人はその食材を最も生かす料理法の本来の姿をきちんと知るべきです。そうすれば、創作とは名ばかりのまねっこ料理は恥ずかしくてできなくなります・・・・・といのは自己批判と反省も含めて。