あしらい


魚の焼き物などにちょっと添えてあるものを「あしらい」といいます。


今の時期ですと筆生姜甘酢漬け、茗荷甘酢漬けなどでしょうか。


あるお客様が、「これ、どのタイミングで食べればいいんですか?」という素朴でいい質問をくださいました。


そういえば、たまに焼き物の皿のあしらいから箸をつけられる方がいらっしゃいます。食べ方はお客様の自由ですから決して間違いではありませんが、「こうした方が合理的」という食べ方があります。


あしらいというのはお寿司屋さんで出る「ガリ(生姜)」のようなものと考えていただければいいと思います。


焼き物一皿を食べる間にちょっとつまむと、お口の中がさっぱりして食べ空きしません。


ですから、よく使われるあしらいは「酢のもの」系の品物が多いものです。


考えて見ると中華料理は似たようなものはあっても、焼き物につく定番というものではありませんし、フレンチの皿に添えられる「つけそえ」とは少々意味合いが違います。


日本料理独特の物なのかもしれませんね。


あしらいにも季節感がそこはかとなく感じられるれ、焼き物本体との相性がいいというのが理想的です。