横繋がり
中華料理の勉強会に混ぜてもらってきました。
東京から若手の有能な料理人を招き、この方の何品かに地元の料理人の料理を交えてひとつのコースを組み立てるという趣向でした。
集まったのは浜松だけでなく三河地区の豊橋、岡崎など、30人近くの中華の職人さんたちです。
30-40代の元気のいい料理人が造る料理は創意に溢れ、和食や西洋に料理法にも通じた様々な試みはとても刺激的でありました。
なにより、彼ら中華料理の料理人たちの横の繋がりの密度の濃さです。
お互いに情報を交換し、料理法や店の運営について意見を交わしているのを見ると、日本料理の職人との差に歴然とします。
調理師会や料理組合がひとつの店に皆で食べに出かけて勉強会を開くことはあっても、互いにひとつの調理場内で料理を作りあい、食べあうという試みは今だかつて経験がありません。
今回の会を主催された尊敬する料理人さんの努力によるところが大きいですが、それでも普段のつながりがなければいきなり集まる事はできません。
彼らの間には自分の技術や手法を隠したり、食材の入手経路を秘密にしたりするような姑息なところなど全くなく、おおらかで各々が皆の仕事を尊敬し合っています。
こういう良好な関係が中華料理のレベルを底上げし、お互いに切磋琢磨し、刺激しあうのです。
恐るべし中華料理。