ホワイト・アスパラ


香川産の見事なホワイト・アスパラがほんの10本ほどあるのを見つけて入手しました。


最近、国産の物を見ることがありますが、あまり太くなくてフランス産に比べるとまだまだという感じです。


フレンチで料理されるホワイト・アスパラの献立素晴らしさを考えるとどうしても使う事を踏み切れない食材の一つでありました。


ただ、今回のように少量でもいい品物を手にとって何かできないかと考えました。


お客様もこの一ヶ月で何度もお見えいただいている方の予約が二組入っていて、新作を考えなくてはいけません。


軽く塩湯でして、生のたぐり湯葉で巻いて蒸しあげ、時期の白魚の餡を掛けて柚子を振って見ました。


アスパラそのものの味と白魚の淡さがマッチして悪くはない一皿のような気がしました。


これくらい太くて柔らかい新鮮なホワイト・アスパラが常時手に入らなければできない献立です。


今のところは定番にするにはちょっと無理があるかもしれません。


できれば素材そのものに力のある食材を使いたいと思っています。そのものが美味しいとどうしてもこねくり回した料理にはしたくありません。かといっていい素材だから生で、いい素材だから塩だけを振って、いい素材だからそのものを単純に・・・・では辛い。


そこから踏み出してより美味しくする想像力というのが必要です。


ない頭をいくらひねっても乾いた雑巾を絞るようなもの、想像力は何も出てきません。


ああ、