中華 フレンチ 寿司

日本料理以外の料理に興味を持ち、食べようとするのは、一皿を参考にしようとか、献立に取り入れようとかというよりも、料理への姿勢や素材への取り組み方の理念から、刺激を受けようとするためです。


昨日TVで見た、三国清三さんのスイスでのミクニ フェアでの肉料理の一皿。牛肉とそれを囲む十種類の野菜とそれぞれにあわせたハーブは、彼の想像力と技術が見事に現れた一品で、チラッと映像に映し出されただけで素晴らしい迫力を感じました。


フランス料理の食材のエッセンスを凝縮する技術と、メインになる食材にさらなる素材をプラスしていってより完成度の高い皿を想像する能力。


今日、半年ぶりに伺った尊敬する先輩の中華料理店。食材に対する柔軟な姿勢。「空を飛ぶものでは飛行機以外、四足では机以外、二本足では親以外すべて食材になる」というほどの貪欲な精神。さまざまな味のヴァリエーション。


お昼に出かけた、毎日仕入れでお会いするおすし屋さん。海が荒れていて、見た限りでは期待できるほどの素材はほとんどないのに、包丁の切れ味と、シャリとネタのバランスでそれなりに納得させてしまう技術。


果たして、私の料理がどれだけ説得力があるのか?見た目的にも味的にも。


力のある料理人さんたちの仕事を目の当たりにすると、自問自答を繰り返すばかりです。