季節はジビエ(野禽)なのであります。


日本料理ではジビエを使う習慣はあまりありませんが、お客様が鴨(青首)をお持ちになりました。


昔、祖父、父が狩猟をしていましたから、撃った鳥を見て「気持ち悪い」とは思わなくても、調理のために羽をむしるのはいつまでたってもなれません。


活け魚は何でもないのに、足のついたのはどうも。


軍手をはめて、大き目の紙袋に入れて見えないようにして「エイヤ!」とやってしまわなければだめです。


で、今回は「修行 修行」と若い者にやらせてしまいました。


料理方法はお客様の要望通り「鴨鍋」。


3-4日寝かせて、さばくと、身は地の色の濃い赤身で、脂は黄色身を帯び薄くてしまりがあります。骨でスープを取り、北海道の軟白葱、きのこ、粟麩と一緒に少し濃い目の味でさっと煮ました。器は福森雅武さんの土鍋。


お客様には大好評でした。


やっぱり天然の青首は違います。


定期的に手に入ったらいいのですが、まず無理。


ああ、こういうジビエを、力のあるフレンチのシェフの調理で食べたいなぁ・・・・