口八丁
調理師学校で授業をしてきました。
聞くんじゃなくて、私が講師です。
「お前にできんの??」というご批判を後目に、この4〜5年続けています。
(学校のパンフレットにも写真入りで紹介されちゃたりして)
授業のお題目は「出汁」
「昆布を水に浸して火にかけ、沸騰直前に取りだして鰹節をいれて漉します」
という、一行で済む内容に一時間四十五分、模範実技も含めてしゃべり続けます。
もちろん、それに付随して二品くらいの料理もするのですが、お題目はあくまで「出汁」です。
「そんな口先でだますようなことを・・・・」などと思われるかもしれませんが、実は私ン処の出汁の取り方をプロフェッショナルのスタンスを見せながら説明していくと、このくらいの時間はかかってしまうものなのです。
聞くのはまだ、現場を知らない若い(若くない生徒もいますが・・・高校の同級生が生徒の中ににいた!しかも私より遙かに頭よかった娘)学生、噛んで含めるように話していても、果たしてどこまで理解できたかわかりません。
それでも、「プロフェッショナルって違うんだ」という事実さえ認識してもらえば、大成功だと思っています。
授業を聞いて、「この親方についていきたい!」って生徒が現れたら、講師をやらせてもらっている私の目論見にピッタリはまります。
「こんな小難しい、うるさそうな主人の店に入ったら大変だ・・・・」の方が多いかもしれませんけど。