新人


今日、新卒の新人が入社しました。


一時期に比べたら職人を目指そうとする若者も増えてきたとはいえ、人気はホテルや有名店、チェーン店です。私ン処みたいな小さな店は「厳しいだろうな」「休み少ないだろうな」「給料安いだろうな」「労働時間長いだろうな」ということで敬遠されがちです。


それでも、なんとか毎年1〜2名の新人が入ってきます。


ものになる者、あっという間にあきらめてしまう者様々です。


いずれにしても常に私ン処には調理場だけで3〜5人の若者がいるわけで、これ人数以下のスタッフは考えられません。


お客様のキャパシティが20〜40人。これが、私の力量、やりたい仕事には丁度いいようです。


で、今のような仕事をするためには一人では完璧に無理で、何人かの若い人間が必要になります。


ご主人が一人で仕事をし、予約のみ一組もしくは二組のお客様、などというのを究極呼ばわりするメディアありますが、10人にもみたないキャパシティでは、お造りに2〜3kgの鯛や平目、鱸が使えない。実に単純な理由でこういう形態は自分の仕事には向きません。


仕事のイロハが少しわかるのに一年。一つの仕事を黙って任せられるのに三年。右腕に育つのには八年かかります。今年の新人はさていかに。