新筍


新筍は今がまっ盛りです。


私ン処では岡部、藤枝、浜松のものを使います。
京都の筍は手入れもしっかりしていて美味しいといわれるのですが、筍は何といっても鮮度が大切です。掘ったものをできるだけ早く湯がきたい。


必然的に京都のものよりは近郊のものの方が鮮度の点で勝ります。


筍は掘ってから時間が経つにつれてえぐみが出てきます。堀たてを竹林の中で焼いたり、すぐ茹でてお醤油だけで食べたりもできるのですが、それは本当の堀たてのお話。


やはり、米糠と唐辛子を入れて一時間半ほど茹で、自然にさましてから皮を剥きます。きれいに掃除したものを一口サイズに切り、タップリのお出し、タップリの追い鰹(鰹節をガーゼで包んだもの)をいれてさらに30分、酒、塩、薄口醤油で味を付けてさらに15分。自然にさまして味を含ませます。


シンプルに焚いたものは若芽や鯛の子、うすい(エンドウ豆)と盛り合わせます。


新筍は新若芽との相性がいいと言いますが、私は鰹節との相性が一番だと思っています。これでもかというほどの鰹節を使ってこそ新筍はうま味を増します。