ダシのお話


フレンチではフォンドボー フォンドビライユ フメドポワン
高級店にならないとフォンドボーを自分のところで取る店は少なくなっていると聞きます。


中華の上湯
これは自分のところでとるのでしょうが
モミジ(鶏の足先)を使ったり、鶏の素材を選ぶとなるとある程度の店になるはずです。


日本料理では?
さすがに出しの素を使う店はあまりないでしょうがーーー


私ン処では2種類の鰹節
2種類の昆布を使っています。


まずは基本だし
北海道道南かっくみ 白口浜の真昆布と
枕崎の本枯節を使います。
私ン処の近所には幼なじみの乾物屋が数軒ありますので
ダシをひく直前に持ってきてもらいます。
これは煮物ほか料理全般に使う出汁。


もう一つお椀の吸い口に使う出汁
北海道利尻昆布
同じく枕崎本枯節の血合いをとって削ったもの
淡いピンク色をしたきれいな鰹節です。
お客様が見える直前に出汁をひきますので
これは夕方、削り立てを持ってきてもらいます。
ホンの少量しかとりませんが一番気を使う出し汁
利尻昆布はかなりたっぷり、鰹節は渋みを出さない程度に控えめ。
淡くて上品に仕上げることを心がけなくてはいけません。
上質の昆布はたっぷり使っても嫌みがないのですが
昆布の自己主張も鰹節の自己主張も感じない
おいしい水みたいな出汁が私の理想型です。


中華 フレンチに比べると即席といってもいいほど単純な作業なのに
出汁ってほんとに難しい。


もっと詳しく知りたい方はこちらへ


アクセス数が1000を越えました。
日々の駄文の積み重ねにもかかわらず、よくお付き合いいただきました。
常連さん達に心からお礼申し上げます。


板前風情が何を生意気な
とつけあがる風がありましたら
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