自分で作るのが当たり前


青リンゴサワー 梅サワー などというサワーがはやったのはもう20年くらい前でしょうか。


特に興味がなかったのですが、いつも刺激的な記事を書かれる白央さんが「レモンサワーのススメ」というお話を書かれているのを見て俄然興味がわきました。


白央さんがはまっているなら美味しいに違いない。。。と。


で、
いくつかの試作を作ってみたのですが、さて、店に出すとなるとどんなもんか?


そんなとき佐久間町の藤本さんの山の柚子を思い出しました。


その年も青柚子をいただく予定でしたので、たっぷりめにいただいて、氷砂糖で漬け込み(冬には黄柚子で)柚子シロップを作り博水社のサワー(いろいろ試してこれがぴったり)割ると、我が店独自の柚子サワーできました。夏の青柚子サワー、冬の黄柚子サワー。


ただし、アルコールはそれ以前に充実しているので、焼酎抜きのソフトドリンク 柚子サワーの注文の割合が多いのです。




レモンサワーに注目し始めた頃、友人達と訪れたある料理屋さんにレモンサワーのメニューを見つけて注文してみました。


サービスの女性に「レモンサワー 焼酎少なめのレモン多めでお願いします」と伝えると「分量の調整はできません」と。


「え?」 そうなの?


店にスタッフにそのお話をすると、「親方、何いってるんですかぁ。レモンサワーなんて 瓶や缶で売ってるのをグラスに注いで氷を入れて出す店が90%ですよぉ」「この前も焼酎のお茶割りの作り方を一生懸命試作してたでしょ。普通の居酒屋はペットボトルの緑茶と焼酎を割って出すだけです。 それが世間の普通ってモンです」と20代前半のスタッフに諭されました。



へーーー、そうなのぉ、知らんかったぁ、


何しろ「”生中頂戴”」とお客様に言われて、スタッフに「生中って何?」と聞いたくらいの世間知らず(店にはオリジナルなグラスのビールしかありません)ですので、推して知るべしです。


考えてみたら定期的に送られてくるビール会社 焼酎会社各社のパンフレットには缶入り 瓶入りの○○サワー ○○カクテルがあふれていました。


料理をすべて自分で作るのが当たり前のように、ソフトドリンクも自分で作るのが当たり前だと思っていました。


食後のお茶をペットボトルでは出さないのと同様に、烏龍茶は選んだ(揉んでいる人もわかっている)茶葉から入れるのが普通だし、ジンジャーエールはショウガと黒糖 和三盆 カモミール ナツメッグ シナモン カルダモン ペッパー クローブで作ったジンジャーシロップと相性のいい選んだ炭酸で割るのが当たり前、ライムジュースはライムジュース 洋なしのシロップをペリエで割る、柚子サワーは前述の。。。


缶入りの市販品の方が安いし、簡単だしという発想自体がありません。


これを世間知らずというのか、意固地というのか、こだわり(ネガティブな意味)というのか。


私の基本は「だって美味しい方がいいじゃん、料理屋だもん」ってことだけです。