手間暇いらず? いや考え方では?


朝食をとりながらぼんやり朝の情報番組を観ていると、「電子レンジを使った簡単レシピ」 「炊飯器をつかった手間いらずレシピ」などという奥様向け料理レシピの紹介をしていました。


電子レンジを使って鶏手羽肉の火の通りを手早くする


とか


豚角煮を炊飯器を使って簡単で失敗なく、しかもコーラを使って炭酸で肉を柔らかく甘みとして。


とかいうレシピでありました。



電子レンジはお総菜を暖めるためだけ、炊飯器はご飯を炊くだけしか知らない老人初心者板前の言うことですので、話は半分、片目をつぶった上で聞いていただきたいのですが、これってあくまで「目新しさ」と「キャッチー」をお題目にしただけの、新しい風に見える、オリジナルレシピに見えるだけの料理じゃぁありませんかぁ?


電子レンジを使えば10分でできるといいますが、オーブンを使ったって倍の20分あれば同じ火入れはできますし、レンジよりはふっくらのはず。


電子レンジを使った手短簡単は、(ちらっと各種覗いただけですが) 5分のものを10分 20分のものを35分 鍋 フライパン オーブンでできる仕事ばかりでした。


その10分でも惜しいというのなら、私なら別の料理を作ります。


電子レンジを否定するわけではなくて、TV局の新しモノ煽りにのる必要はないのではないか?って思うのです。



炊飯器を使った角煮も醤油とコーラをいれて45分間と観た(ぼんやり観ていたので確証なし)レシピですが、朝の掃除をしながら大きめのなべてコトコト二時間にてあげることは、鍋につきっきりではないので大変ではありません。


よくTVで紹介される店でも「10時間煮込んだ」などと、時間をかければかけるだけ美味しくなるような紹介がありますが、10時間鍋の前に立ちっぱなしでずっと手をかけている料理はあまり聞いたことがありません。放っておけばいいことなので、私には手間暇ではなくて、「食材を生かすための適正な時間」「仕事の一部としてこなす普通の段取り」でしかありません。


炊飯器なら45分を、他の仕事をしながら鍋をかけて2時間にしても問題はないわけです。


さらにコーラを入れるのも、甘みとしてのコーラに文句をつけれるつもりはありませんが、コーラを入れたから劇的に甘みが美味しく、炭酸で信じられないほど柔らかくなるわけではありません。


それよりも正しく煮込む(もしくは蒸す)王道が、こと角煮に関しては、キャッチーなレシピよりも絶対に美味しくなります。



TV局が素人受けするために仕組んだ目新しい料理を作る前に、時間の使い方を工夫して王道料理を作ったほうが美味しいって思うんですけどねぇ。。。どうでしょ?