山菜名人詣で


今年も佐久間町の山菜名人 藤本さんご夫妻を訪ねてきました。


一年を通じて山の幸を季節ごとに送ってくださり、店の料理にはお二人の採取する野草は欠かせないものになっています。


なかでも今は山菜の真っ最中


すでに ふきのとう あさつき 甘草 釣り鐘人参 山葵の葉 蕗の新芽 あけびの新芽 あまな のびる あざみ 春蘭 茗荷などなど送っていただいているのですが、現地に行って自分の目で見て採取することはとても大切です。








二三時間をかけて斜面を歩き回り、ご夫妻に山菜のありかを教えてもらうのですが、未だに「ほら、そこに」「その右足の前の方」などと指摘してもらっても都会っ子の私は未だにウロウロし通しです。


獲れた山菜を持ち帰り奥様が次々に料理してくださった数々は


ヤマホトトギスと生ハム 
山独活 こごみ わらび ふきのとうの茎などなどを酢味噌 ごまたれで
釣り鐘人参の胡麻和え
春椎茸(分厚い)と行者ニンニクの炒め物
乾燥赤コゴミ 新筍の煮物
乾燥蕨と油揚げの煮物
わらびの生姜醤油
山独活 タラの芽 青こごみ いたどりの新芽の天ぷら
鮪にアサツキ 筆茗荷 行者ニンニクのたれかけ
菜飯


たぶんこれだけのバリエーションを次々と出せる料理人は全国をさがしても多くはないはずです。30年以上の経験と試行錯誤の繰り返しで学んだ山菜の知識と料理方法は、ひとつ食べては「うーーーん」とうなり、二つ食べては「この料理方法おせぇて」と尋ねで あっという間に時間が過ぎていきます。



こうやっていただいた山菜のおかげで、今店では京都乙訓の筍以外に八百屋さんで買うものがほとんどありません。赤だしのアサツキでさえ山の恵みなのですから。