いくたさんの枝豆
毎年のようにお知らせしている丹波篠山 いくた農園さんの黒大豆枝豆です。
謙虚ないくたさんが「今年のは凄いです」と知らせてくださったのはその通りでした。
身がぷっくりとパンパンに膨らみ、黒豆になる直前の枝豆です。
箱には「25-28分茹でてください」とメモが入っていました。
最初に収穫された豆は13分だったことを思うと、さらにしっかり茹で上げてこそこの枝豆が本領が味わえるということです。
なにしろいくたさんは秒単位で試食を積み重ねているのですから。
「枝豆は10月も深まった頃の食材」というのはお得意様にとっては暗黙の了解です。
ただ、嬉しいことにあるお得意様が「ウチでも丹波枝豆もらうんだけど、親方みたいな塩加減 ゆで加減ではできないんだよねぇ」とおっしゃってくださいました。
料理人冥利に尽きます。
実はこの塩ゆでは水 塩の分量 ゆで時間 火加減など化学の実験のようにきっちり計量しているのです。さらにお客様の来店時間を見計らってお見えになる前直前に茹で始めます。
こんな単純に塩ゆでするだけの枝豆を塩梅よく仕上げてることができているとしたら、懸命につくっていらっしゃるいくたさんの面目がたつというもんです。
ありがたや、いくたさん。ありがたやお得意様。