隠せない品性


「○○歳を越えたら自分の顔に責任を持て」「品性は自ずと現れる」と言われます。


長い間毎日様々なお客様に接していると、磨かれた品性 品格は自然に人から醸し出されると言うことを実感します。


つい先日、世界で通用する大きな会社の元重役とごいっしょにお越しになった方は、デニムのシャツにコットンパンというラフな姿ながら、一言二言しゃべっただけで「ああ、この方、有名な会社で重要な役職をなさった方に違いない」とわかりました。社会での様々な困難を乗り越えた経験が人格を形成するのでしょうね。私たちのようなものにまで優しいのに静かな威厳を感じずにはいられません。


お帰りの歳に無理のない程度にお伺いすると案の定でした。


別の日。ある製品の世界シェア80%をしめるという会社の社長さんが奥様のご家族とお越しになりました。奥様のお父様は80歳を越えるご老体ながら、ゆったりとした風格を感じます。「この方、どこかの分野で高い位置にいらっしゃったはず」とわかります。老人の頑固さや思い込みのようなものを全く感じさせず、おっとりとした仕草が緩慢というよりもゆとりを体現しているのです。


それとなく聞けばやはり。。。


「○○の品格」とか「○○力」系の本を読んで学ぶくらいでは、こういう人間性は培われないのでしょうね。


板前風情が身につけられるものではありませんが、仕事上でもこういう人格と接することができるという幸せ、かみしめます。