胡麻


国内に出回っている胡麻の99.9%は外国産なのだそうです。


しかも売られている胡麻の多くはすでに煎ったもの。


生のままでは管理が難しく、煎ってあれば常温管理でも大丈夫だからなんでしょうね。


料理指南書などで胡麻は煎ってから使います。。。というのは、あくまで香りを引き立たせるためなのです。


私ン処で使っている黒胡麻は国産の生。


がんばって0.1%のシロモン仕入れているのではなくて、近所の豆屋さんには「国産 生」しか置いていないので、これを使います。


町内の仲間に気負いなく真っ当な品物だけを扱っている店があるのは本当にありがたいことです。老舗なのですが、宣伝もしていませんし、大きな商売をするつもりもなく、メディアで取り上げられることもありませんので、ひっそりと私たちのような仕事をする職人や昔からの年配の奥様達の御用達です。


彼は国産のみを大きな声で訴えるわけでもなく、無農薬や有機栽培をしかけるわけでもなく、自然食とか、ロハスとか、健康を全面に打ち出すわけでもなく、昔からの仕入れ先から入るまじめないい豆類や昆布(これも市内では最上級の利尻昆布が置いてあります)を普通に売っています。まじめな品揃えなのに何一つ自慢げでもマーケッティング的でもありません。


当然のように健康志向のどなたかや食材が売りのどなたかがもてはやすこともありません。


昔は当たり前だった店のあり方が、世の中の劇的な変化の中では奇特な存在になってしまうのです。



この生の黒胡麻を煎って




和三盆と合わせ、つきたてのお団子にあえます。 


和三盆の優しい甘さに胡麻の豊かな香りのマッチングがいいのではないか。。。と。