銘酒の品揃え


私の世代は日本酒 特に吟醸酒の発展と共に歩んできた第一もしくは第二世代くらいに位置します。


アンテナを高く保ち、美味しい日本酒を見つけ店に置けば、それなりに評価をいただけたのは、居酒屋以上レベルの日本料理店がこの分野の当初それほど熱心でなっかったからだと思います。


つまりほかにたくさんの競争相手がいない分、少しばかり先行していればなんとかなった時代だったのです。


先行していた分、希少酒も分けていただける確率も高かったのも幸いしました。


ところが昨今では30-40代の早くから日本酒の見識をもった若い世代が次々と新しい情報を仕入れ、意欲的に日本酒に取り組んでいる姿をよく拝見します。仕入れルートも確実につかみ、品揃えにも芯が通っていらっしゃる。


こりゃうかうかしてはいられないのであります。


7-8年前だったらまだそんな気分にもならなかったのに。。。



情報社会の今、注目すべきお酒がどんなもので、それがどこで手に入るのか?を知るのは昔に比べたら簡単な時代です。どれほど入手が難しいと言われても、売られている以上なんとか手には入るのです。


さて、そうやって集めたお酒をどうやってお客様に提供するのか?そして高い満足を獲得できるのか?


唯一その部分だけでは一日の長があるかもしれません。どれほど銘酒をそろえても売れなければ料理屋とはいえないのですから。


後輩達がどんどん迫って、いや、追い抜いていく中、いつまでも突先を走っているためには(走っていると思い込むだけかも知れませんが)どうしたらいいのか。悩みは尽きません。