撮影


プロのカメラマンに料理を撮影してもらったのは何年ぶりでしょう。


すでにこの十数年、雑誌などの取材でも編集者 記者がカメラマンも兼ねるケースがほとんどで、経費節減のためかカメラマンが同行することはほとんどありません。


webで取り上げてもらうときも、写真はこちらで持っているデータを送ることがほとんどで、自前である程度の種類の写真を用意していなくてはなりません。そんな時もわざわざカメラマンを呼んで撮影するなんてことはなくて、デジカメを使って自分で撮って(一応ライティングもします)おくのが普通です。最近ではfacebooktwitterにはスマートフォンで撮った写真を載せることにも躊躇がなくなってしまっているのです。実際には「ああ、こんな写真を公にしちゃいけいないなぁ」と思いつつも。


昔を振り返ると、取材はもちろん、パンフレットを作成するときも、料理写真のために自分でカメラマンを選ぶことは全くなてく、広告代理店やデザイナーが連れてきたカメラマンに自動的に撮ってもらっていたました。料理屋のパンフレットくらいではデザイナーを選ぶことはあってもカメラマンを選ぶという発想がなかったのですね。


転機は一年ほど前、facebook上で見た友人の料理写真とポートレートを見て「あっ、このカメラマンに撮ってもらいたい」と初めて思ったのです。


ホームページの写真やお節料理の写真などなど、パンフレットを作らなくなってからというもの、自前の写真はそれなりに撮ってきたとはいえ、そのレベルはみるみる劣化していたのを激しく反省してお目当てのカメラマンに連絡をしました。


最初はお節料理の写真からと思っていた矢先の病気、で、延び延びになっていた撮影を連休中の休日に「仕出し料理の撮影」でやっと実現しました。


へぼでも写真を自分で撮り続けてきたことは無駄ではありませんでした。


「この人に撮ってもらいたい」という私の選択は正解でした。仕事はまさしくプロ。揺るぎない正確なテクニックと無駄のない早い仕事。鋭い感性。


料理写真の仕上がりはまだ先ですが、ポートレート写真を一枚だけ早速送ってくださいました。



気恥ずかしいほどの実物以上仕上がり。確かに私ですが、この写真だけを見て店を訪れてお客様は「詐欺!」と叫ぶかもしれません。


が、それがプロの仕事。