藤谷治さん


ラジオ「ディ・キャッチ」で、信頼している書評家永江朗さんが「世界でいちばん美しい」がいい・・・とおっしゃっていたのを聴いて、未知だった藤谷治作品を調べてみました。


もちろん「世界でいちばん美しい」は手に取ったのですが、その前に・・・と代表作「船に乗れ!」三巻を読み始めると、これがとまりません。


作者の自伝的な音楽高校時代を描いた青春小説。ただし、そこから30年を経た今の自分が振りかえる形で描写される音楽高校のお話、特に音楽描写は演奏家ならではの綿密な内容で、これまでここまで研ぎ澄ました音楽表現は素晴らしいの一言に尽きます。さらにモデルとなった洗足学園は学生時代に訪れたこともあって興味が尽きることがありません。音楽に長く触れていたとはいえ、音楽高校 音楽大学の実態というのはここで初めて知ることも多くて、それは面白いのです。


さて、続いて今から「世界でいちばん美しい」に入ります。