未解決事件


NHKスペシャル「未解決事件〜尼崎殺人死体遺棄事件」が凄い・・・と聞いて、再放送を録画しました。


TV番組が心にきつすぎて見ていられないという経験は初めてです。


再現フィルムで現れる主犯格の角田元被告の有り様は人間離れしていて見るに堪えません。


彼女に虐げられ離散した家族、亡くなった方々を見ると私たちが思いつく解決策、逃亡策など木っ端みじんになるかもしれない恐怖を感じます。後から「あのときこうすればよかったじゃん」などという後追いの言葉なんぞ何の役にも立たないのです。


あれほどのおぞましい事件が、主犯格の自殺によって解明されないという事実に呆然とするしかありません。


それよりもさらに驚いたのは、番組中程で「あれ?この角田美代子役・・・烏丸せつこ?」と気づいたこと。それでも事件の醜さに引きずられる方が先行してしまって、エンドクレジットに「烏丸せつこ」の文字をみて改めて唖然。


ボー・デレクとの美しすぎる写真が未だに頭に残る烏丸せつこが、角田美代子が乗り移ったような鬼畜を演じているとは。。。。




振り返って、自分自身がそういう精神的圧力をかけるような人格と関わったことがあっただろうか?と考えてみました。


10代後半、初めて東京で一人暮らしを始めた頃、田舎の高校の同級生に「ちょっとした勉強会で同世代が集まるから来てみない」と誘われました。たまたま時間が空いていた休日で、誘いに加わってみると、それは次第に明らかになったのですが、ある宗教団体の勧誘でした。5−6人がグループで繰り広げられる宗教話と、暗に進められる勧誘はまさに精神的暴力で、こういう経験が皆無であった私には激しい苦痛でした。簡単にそこから逃げ出せない同調圧力も含めて耐えられないその時の空間は40年たった今思い出しても吐き気がするほどです。あれ以降、どんなことがあってもあの宗教団体を許すことはできませんし、宗教そのものに対する嫌悪感さえぬぐい去るのに長い時間がかかったほどです。


暴力が絡み、殺人さえ起きている尼崎事件に比べるべくもありませんが、あの時の経験が精神的な圧力をかけてくるような人格に対する距離感や接し方に大きな影響を与えました。