お客様の不思議


接待でお越しになった超有名企業の偉い方が帰り際に「今度は日本酒好きの家内を連れてきます」とおっしゃられました。


ほどなくお越し頂いた奥様は、その通り日本酒への造詣がとても深い方。一ヶ月もしないうちに再び、今度は奥様がお一人でお料理とお酒を楽しんでくださいました。


お見送りの時、「音楽がお好きなんですね。しかもかなりニッチなところまで。実は主人、ミュージシャンなんです」(私の板前日記をご覧頂いたようです)


とはいえ


(えっ!?ミュージシャン?大企業の名前の入った名刺を頂戴しているはずではなかったけ???)と訳がわかりません。頭の中は混乱しつつ、パーカショニストと書かれた名刺を頂きました。奥様は「音楽もやってます」とは言わず、はっきりと「ミュージシャンです」とおっしゃいました。


前回ご一緒だった方はどう見てもご主人。ダークスーツをきちっと着こなした、どこからみても企業戦士。もしかして、あの方はご主人のご兄弟??いや秘められた重婚??そんなばかな。


名前を頼りにサイトをみつけてみてみると、スーツ姿とは全く違うラテンなスタイルなのですが、確かにあのご主人です。しかも、超有名ミュージシャンと共演しているパンデイロ奏者ではありませんか。


パンデイロ=タンバリンとなめてはいけません。


私は小学生の頃、バーデン・パウエルのバックでひっくり返るほど凄いパンデイロを叩くミュージシャンを観て以来、この楽器の奥深さに驚愕しました(小学生でもわかるくらい凄かった)タンバリンのような楽器ひとつでリズムを躍動させ、様々な演奏方法でグループ全体のグルーブ感をになうことができる楽器なのです。


ともあれ、同一人物であるとしても、これほどの演奏家と超優良企業の企業人の二足のわらじが履けるとは常識では考えられないのです。履けたとしたら小椋佳をはるかに越えてる。


どうなってんでしょ??(単なる私の勘違い??)