平清盛
歴史的な視聴率の低さなんてドラマの素晴らしさを知る人間にはどうでもいいことです。わかりやすい善と悪の対比や勧善懲悪ドラマではなくて、権力に固執するドロドロとした人間模様と一族、家族の愛憎。リアリティのあるセットと衣装、メイク。藤本脚本の秀逸。カメラワークや照明の渾身。お互いに切磋し別世界に入ろうとする俳優たちの激しさ。すべてを掌握し「作品」を作ろうともがく演出。
平安後期の人間模様がこれほどリアルに心に迫ったドラマはこれが初めてです。前回保元の乱、今回源氏平家双方の親族斬首の回は迫ってくるものが尋常ではありませんでした。対比の妙を見事にみせてくれた脚本と、鬼気迫る役者達。後半年もこのドラマに浸れる幸せよ。
思わず、元木泰雄さんの「平清盛と後白河院」を購入してしまいました。歴史背景を知らずにこのドラマを見るのはもったなすぎる。
- 作者: 元木泰雄
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2012/03/24
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (4件) を見る