面白い物
全く思い出せないほど(「篤姫」を2/3くらい観ました)縁遠いものになっているはずなのに、今回の「平清盛」は面白くてずっと観てます。なんで視聴率が悪いんでしょ?俳優陣はもちろんのこと脚本の藤本有紀さんはやっぱりいい。カメラワークもどきっとするほどいいことがあるんですねぇ。
少し前に三田誠広さんの「西行」でこの時代の背景に興味をもったこともドラマを面白く観られる一因かもしれませんが、どろどろした人間模様が勧善懲悪のわかりやすい歴史ドラマに比べてずっと話に奥行きをもたらしています。
いつだったか書評家の豊崎由美さんが翻訳小説の読者人口が驚くほど少ないという事実を語っていたことがありました。実際私も嫌いではないのに、訳のこなれかた故か読むのに苦労した翻訳小説がごまんとあります。しかしながら今日まで読んでいた(というか昨日の夜から今日にかけてで一気に読めた)フェルディナンド・フォン・シーラッハ「犯罪」がめっぽう面白かったんであります。翻訳の壁を見事に感じないスムースな読み心地、一遍一遍がそれぞれにひとつの世界を作っている絶妙の語り口。この3-4冊の読書本が読み進めるのに手間がかかった分スッキリさわやかな読後感でありました。超お奨め。
北尾トロさんが主催する「レポ」が毎回とっても面白いんであります。
出版不況のあおりを受けてライター商売を維持していくことはものすっごく大変だと聞くのですが、そんな中、「僕達が書きたいことをチャンと書く」を貫いている「レポ」は出版界の鏡です。力をこめて・・・でも心地よく抜けるところは抜いて書いているライター陣の心意気が見えるとワクワクします。自分達が気持ちいいことをしているのは眺めるのって気持ちが晴れ晴れするモンです。これもお奨め。(サイトの下のほうにレポ創刊までの心情が書かれています。これがいい!)
韓流歌手にはほとんど興味がなかったはずなのに、少女時代(今回初めてちゃんと見ました)の”The Boys”があんまり素晴らしくてびっくりしました。
それ以前のやつもPVをちょろっと見てもその落差の凄さ、別のパフォーマンス集団です。こりゃアメリカ進出を目論んでもおかしくはありません。
見た目の麗しさはもちろんほかの韓流(っていってもkaraをすこしばかり見たことがあるだけですが)と同様に素敵なんですが、楽曲がいい!凄くいい!んでPVで見ると踊りもコミで(というかコミでなくてはならない)凄いんですねぇ。
さらに、ニコニコなんとかで検索していただきたいんですが、菊地成孔さんが自身のラップとミックスした”The Boys”は必見です。ラップの文化 ミックスの文化の分野を知らないかたに是非。
菊地成孔さんでもうひとつ付け加えたいのがTBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」が強烈です。関東地区のジャズファン、サブカルファンがこれを聞き逃していたら「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」同様 大きな損失です。
残念なことに今シーズンからここの地方局ラジオでは番組を打ち切ってしまって、pod-castで一部を聴くだけもしくはがんばってYOUなんとか、ニコなんとかで聴かざるを得ないわけで。。。。(SBSさんいまからでもnetするべき) こんな面白いラジオ番組を聴いてしまったらTVなんて見てる場合じゃない。