40年目に気づいたこと


何度も話題にしてきたことでしたが、人後に落ちない音楽好きではあるのに、20代半ばまでかなり偏向した趣味の持ち主でもありました。


本来なら世代としてはロック フォークの虜になっているはずなのに、長い間、ジャズとクラシック以外のポップな音楽は技術のない若者のうるさいだけの品のない音であると思い込んでしまっていました。


1969年前後のロックでもR&Bでもジャズでも異様な盛り上がりをみせた時期には、ひたすらジャズだけに溺れていたのです。


最近、菊地成孔さんの「M/D」や中山康樹さんの「マイルスの夏、1969」を続けて読んで、あの時代に熱狂したマイルスのまつわるお話をたっぷり身体にしみこませると同時に、マイルスと盟友ギル・エバンスがどれほどジミ・ヘンドリックスを評価していたかを改めて事象も交えて知って心が洗われるような思いになりました。


ジミ・ヘンドリックスといえば、私にとってはウッドストックでのアメリカ国歌くらいしかしらない、雑音しかならさないギターリストという、ロックファンが聞いたら卒倒しそうな偏向主義者であったわけですが、前述の著作を契機にnetで演奏を聴いてみると、これがもう素晴らしくいいんであります。強烈に刺激的。ありえないほどビート感にあふれて、めちゃくちゃ上手い。


こんな凄いミュージシャンをリアルタイムでも聴けたはずなのに、40年も経ってから偉大さを認識するとは。。。ボンクラも極まりました。さらにいえば、今の今までジミ・ヘンドリックスではなくてジミー・ヘンドリックス(ジミとジミーね)だと思っていたのですからお恥ずかしい。


今からでも遅くはありません。ちゃんと聴いてみよう、ジミ・ヘンドリックス


それで思い出しました。以前、三菱自動車のCMで使われたエリック・クラプトンの「レイラ」を知らなくて(聴いてことがなくて)、「おお!このギタリスト上手い! 誰だ?」って本気で調べたんですから、私。音楽ファンが聞いてあきれます。