結び方


昨年、今年と研修で調理師学校からやってきている若い学生達が、お節料理用の昆布巻きの干瓢を結ぶと縦結びになってしまいます。



それ以前は3年に一人くらいの割合であったのに、二年続けて全員が縦結びが身についてしまっていました。


「はっ」と気づいて、学生達に「子の結び方はね、こうやってこうして・・・」とまさに手を取って教える必要があるのです。


これって特に嘆くことではなくて、結ぶという行為自体が世の中で必要ではなくなってきたということなんでしょうね。


私たちが若い頃には本結びや蝶々結びが縦結びになっていたとしたら、「親のしつけがなってない」と言われたでしょうが、そんなしつけ自体無意味なのかもしれません。大体紐やロープを結ぶことなんてスニーカーくらいしかないのですから。


私なんぞ、ボーイスカウト出身ですし、船も好きでしたから、一通りのロープワークは目をつぶっていてもできますし、修業時代に淡路結びくらいできて当然だ・・・と教わったこともありますから、場面場面でどんな結び方が一番適切で、ほどきやすい(これも大切)結び方はなにかということも理解しているつもりです。


必要ないといいつつも、今回の大震災のようなことがあると、真っ暗でもふた結びができたり、とっさの時に自分の体をボーラインノットで縛り付けることができることが生死をわけるかもしれないな・・・なんて想像したりして。。。。



今年も押し詰まり、なかなか板前日記を更新する時間がとれませんが、お節料理の仕込具合など、twitter上に書き留めています。ご覧になってみてください。