東京の行列


地元のデパートの別館がオープンし大盛況らしいということを、オープン後二三日してから知りました。


なにしろ新聞を取っていませんので、大々的な折り込みチラシを目にすることがなかったモンですから。とはいえ、大混雑の中出かけるほどの趣味もなく、半年もしたら入ってみようか・・・くらいに思っていたのですが、休日の日曜日、映画「コンテイジョン」を観た帰り、終了一時間前のデパートの前をたまたま通りかかって、「この時間なら空いているかも」と覗いてみたのです。


案の定オープンした別館は普段の日曜日ほどの混み具合で、ざらっとなぞるほどに見終えて、お目当ての食の名店が集まった催事場へ足を向けました。ここで初めて催事場内のレストランというヤツに入って食べたのが、有名な「玉ひで」さんの親子丼。TVで何度も見かけた半熟感たっぷりのとろとろ卵のアレです。


TVが絶賛する食べ物の99%は信用していないのですが、昔一時期丼作りにはまっていたこともあって、東京まで出かけて行列に並んで食べるほどの意欲はなかったものの地元に来たのなら向学のために一度・・・と空いている時間でも合って暖簾をくぐったのでした。


何度も様々な手法で作ってきた親子丼ですので、玉ひでさんのあのとろとろを作り出すことのハードルの高さもよく理解できます。さらには、比較的平たく盛ったご飯と卵、出汁とのバランスが絶妙なのも素晴らしい。半熟を保ったまま汁を少なく調理するのもなかなか難しいのです。肝心のお味は・・・興味のある方は食べに出かけてみてください。


田舎町の田舎料理人にとって印象的なのは1300円というお値段。軍鶏を使っているからこその値段なんでしょうが、田舎町では「親子丼なら普通の鶏でいいから600−800円にしろ」と言われること間違い無し。netを見ると東京の本店では1500円というお値段で毎日行列ができているのだとか。


東京の行列恐るべし。


明日もこの行列のことの続きを。