海洋天堂〜キック・アス〜泥の川 映画備忘録として


ジェット・リーの「海洋天堂」は、余命幾ばくもない父親と自閉症の息子の物語です。父以外身寄りがなく、自閉症ゆえに父以外に心を開かない息子の将来を思う切ないお話。シチュエーションも映画作りの緻密さも素晴らしいのですが、どうあがいても息子の将来に明るい未来を感じさせることができないために、閉塞感だけが残ってしまうのですね。そこんところでカタルシスが得られないもどかしさがずっとつきまとってしまうのであります。発想はいいんだけどなぁぁ。。。後が続かない難しさ。



基本的に映画館で観た映画以外のことはあまり触れないこの日記ではあるのですが、「キック・アス」があまりにも素晴らしい。BS録画で観て、劇場公開時に映画館に出かけなかったことを深く後悔しました。「スパイダーマン」「アイアンマン」などの10倍好き。



もう一つBS録画しておいて久しぶりに観た「泥の川」が、もう釘付けになって動けないほど素敵でありました。映画公開時に観たときは確か20代。もちろんその時もいい映画であることは認識していたつもりであったのですが、気づいたら映画の中の田村高廣の役柄年齢を自分自身が超えていて、初めて深く父親の心情に共感している自分がいたのです。昭和30年代初めの時代の空気とともに、自分の人生に重ね合わせて映画を味わえる楽しさをしっかり実感しました。MY Favorite映画ベスト10に今入りました、「泥の川」