達郎さん〜ラベル〜パールマン
山下達郎さんのnew album”RAY of HOPE”が一昨日到着しました。
6年ぶりの新作アルバムなんだとか。
普段からFM番組サンソンに触れていたり、様々なケースでTV 映画の主題歌などで達郎さんの音楽に接していますので、6年間の渇望というのは感じなかったのですが、やっぱりアルバムという大きな仕事には意味があります。今回印象的なのは市原ひかりがフリューゲルホーンのソロで瑞々しさを音楽に加えていること、小笠原拓海のドラムスのタイト感が青山純とは違ったメリハリをつけていること。
全体の音楽感はファンにとって変わらないわくわくする上質な体験で、私にとって聞き続ける唯一のJ−popです。
目にとまる様々な情報で「○○がいいよ」「○○は注目株」などと今時のアーティストたちが現れるのですが、そのほとんどが「それなりに上手い」「この曲は素晴らしい・・・でも・・・」止まりで、続けて追いかけるべきミュージシャンにはなかなか当たりません。半世紀近くそんなことを繰り返しているのですから、もしかするとJ-popでは山下達郎以上の存在は、これから先現れないかもしれません。
達郎さんは音楽だけでなく、職人的な仕事ぶり、ライフスタイルの部分でも、高校一年生が三年生を憧れの目で見るような憧憬が二十代から変わらず続いている希有な存在です。私のような年齢になると2歳や5歳くらいの年齢差は差のうちに入らなくなってしまうものなのですが、達郎さんとの2歳の年齢差が十代の時のそれと同じ形で残っているのです。これもたぶん死ぬまで続く幸せな体験なはずです。
まだゆっくりとは聴けていないこのアルバム、時間をかけて隅々まで聴いていきます。
誰の紹介であったか、どこかの本に載っていたのか、すっかり失念してしまっているのですが、ラベルのピアノ協奏曲を初めて聴きました。サンソン・フランソワ アンドレ・クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団
第二楽章の美しさはもう言葉に言い表せません。
こんな音楽を知らなかったことの無知さ加減と、反面の新しい感動を得られたことの喜び。いい年になってこういう感動があることの方が実は嬉しいのです。きっとこれから何度も繰り返し聴いていく音楽になるでしょう。サンソンの名演がそれに輪をかけています。
朝食時にTVに出ていた葉加瀬太郎さんが「イツアーク・パールマンがアイドルです」の言葉に、そういえばしばらくパールマン聴いてないな・・・と、バッハの無伴奏バイオリンのためのソナタ パルティータをCD棚から抜き出しました。
最初の一音から清廉な空間が部屋に満ち、夏の暑さを忘れて涼しげな気分に満たされます。
パールマンの無伴奏、聴いたことのない方がいたら、それって人生の損失です(マジ) すぐに聴くべき。
- アーティスト: 山下達郎
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2011/08/10
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