顔ばれ


私の店の場合、個人ブログやグルメランキングサイトで悪し様にかかれることはほとんどないのですが、東京などでは名店と言われる店でも、いかがなものか・・・と目を覆いたくなるような匿名の書き込みをよく見かけます。


書いている本人は、ちょっとした一言が店主にどれだけダメージをあたえ、モチベーションを落とさせているかなどということは考えもおよんでいないんでしょうねぇ。


「全般にレベルが高いのだけれど、○○が残念だ」


普通に考えれば、ほめてもらってるジャンと思うかもしれませんが、料理店側は「○○」だけが心に引っかかり夜も寝られることがよくあるのです。


これらの発言の多くは匿名です。まっ、匿名だからこそ言いたい事をストレートにおっしゃるのでしょうが、実は本人は匿名のつもりでいても店側では名前も電話番号も特定できることがよくあるのです。


実際、私ン処のような小さな店では、部屋数が少ないですから一日の来客数が限られていますし、ご来店の方のお名前も電話番号も当然のように把握しています。以前にも言及したように、どういう雰囲気のお客様で、年齢層やキャラクターまで従業員全員で理解することに努めていますから、○月○日の○○の間のお客様・・・と予約帳を見れば思いだせることもタップリあります。さらに、全員の献立とお出しした飲み物もすべて記録に残していますので、ご丁寧に写真(多くの場合目を覆うような)も添えてアップしているご神託を見れば、何月にお越しの何人のグループであるかは95%の確立で特定できます。お得意様の多い店でもありますから(この手の書き込みは一見の方が多い)それを除外すると推定するなぞ簡単なことなのです。


私の店に好意的な文章を書いてくださっている方の素性を知っていることは店にとって大きな安心材料ですが、匿名のつもりで書いている方のことを店に認識されているって・・・私なら耐えられない・・・けどなぁ。