評価することの難しさ


ある地元雑誌の企画で、パンの食後感のコメントを書いています。


なんで日本料理の職人がパン?・・・と思われるでしょうが、そこン処が編集者の絶妙なさじ加減なわけで、同業者では不都合もある、全くの素人では読者への信憑性がない。ってなわけで白羽の矢が立ったわけです。とはいっても門外漢の私の言葉に皆さんがどれだけ共感してくださるか?微妙です。



昨日は、県西部の6軒のパン屋さんのクリームパンを並べ、それぞれに感想を書きました。今日はこれから仕事終了後に、同じく6軒の(また別の)パン屋さんのクロワッサン。来週はバゲットの予定です。


雑誌の企画ですから当然、各店のよい処を抽出して書かなければなりません。普段から料理店にしてもお酒にしても、こと職人の手仕事に関してはまず褒めることから・・・を基本にしているとはいえ、分野外であるパンのコメントですからこれがなかなかに難しい。もともと編集部が苦心して選んだ優秀な店ばかりなのですから褒められることには慣れっこのはずです。


果たして私の褒めどころが、造り手の丹精こめた部分をついているのかどうか?立場を逆にしたら「なぁぁんだ、こいつの舌なんて大したもんじゃぁないな」とパン屋さんに思われても仕方ないかもしれません。そう考えると冷や汗モンです。


しかし、こうやって食べては書き食べては比べをしていると、よい所を上手に褒めることの難しさをつくづく感じます。これに比べたらけなすことのなんと簡単なことか。増してやnet上で匿名の陰に隠れて一言「不味い」「最低」「何がよいのかわからない」で済ますのに比べると、言葉を操り、一つ一つの違いを冷静に判断し、造り手のモチベーションを高めるような言葉をひねり出すことって私ごときにはかなり高いハードルでした。


ただ「美味い」「上手」「素敵」だけでは6店舗の違いは表せないのですからねぇ。2チャンネルやコメント欄に跋扈する有象無象の輩よ、言葉を尽くして褒めることを一度してみよ。そこで人を説得できる表現力があるくらいならあんた達の言葉も信じよう。。。。って言い過ぎ?