田酒old vintage



青森西田酒造の田酒 最上の純米大吟醸斗瓶のold vintage 10年 11年 12年 14年の熟成を重ねたものをセットにしています。


田酒の斗瓶自体、一年にごくごく少量しか手に入らない稀少酒ですから、私自身二年の冷温熟成(自家熟成)までしか飲んだことがありません。これらはおそらく蔵の冷蔵庫(たぶんマイナス5度〜0度)で寝かされていたものなのでしょう。ひね香りは12年のアフターテイストに微妙に感じる程度で、すべてが穏やかにまろやかに変化を重ねています。驚くのが10年がいちばんふくらみと広がりがあって、11年 12年と下るにしたがって淡麗に変化し、14年になると再び、ファースト・アタックに力強いアルコールの刺激を感じること。14年が一番若々しく感じるのです。


手に入れたときに、「このセットはあのお客様のために」と最初から味わっていただくお客様を想定していました。この7名のお客様達全員が毎年田酒斗瓶を味わっていて、お酒の楽しみ方を充分にご存知の方々。最初から最後までボトルごとの味わいの変化を舌できちっと認識されていました。


こうして思い描いたお客様に思い描いた通りに楽しんでいただける事、料理屋冥利に尽きます。